〜ピラティス×横隔膜のZOAで「疲れにくい姿勢」と「動ける体幹」へ〜
ピラティスをやっている方ほど、「呼吸が大事」と聞いたことがあるはずです。
実際、呼吸が整うと姿勢が変わり、姿勢が変わると動きの質が上がります。
ただ一方で、こんな声も多いです。
- 呼吸を意識すると、肩や首が緊張する
- お腹をへこませようとして、息が止まる
- 肋骨が開いたままで、反り腰が抜けない
- ピラティスの動きはできるけど、日常では戻ってしまう
この原因の一つが、横隔膜が本来の働きをしにくい状態です。
そこで今回のテーマは、横隔膜の重要ポイントである ZOA(Zone of Apposition)。
ピラティスの考え方と掛け合わせて、一般の方にも分かるように解説します。
ZOAとは「横隔膜が働くための“接地面”」
ZOAは、横隔膜の外側(筋肉部分)が肋骨の内側に沿って縦に接している領域のことです。
この“接地面”があることで、横隔膜は呼吸のたびに
- スムーズに下がれる(吸いやすい)
- お腹の内圧(IAP)が作れる
- 体幹が安定する
- 首や肩の代償が減る
という状態を作りやすくなります。
ピラティスでよく言う「肋骨と骨盤のスタック(積み上げ)」は、まさにZOAを作りやすい土台です。
ピラティスで起こりやすい“もったいない呼吸”
ピラティスは呼吸と連動させて体幹を整える素晴らしい方法ですが、やり方を間違えると次の代償が出やすくなります。
1) 吸うたびに肩が上がる
横隔膜が下がりにくいと、空気を入れるために首・胸の筋肉が頑張ります。
2) 「お腹を薄くする」が強すぎて息が止まる
腹筋を締め続けると、呼吸の動きが減り、体幹は“固いけど弱い”状態になりがちです。
3) 肋骨が開いて反り腰が固定される
肋骨が前に開くと、体幹は安定しているようで実は圧が逃げ、腰に負担が乗りやすくなります。
ピラティスで大切なのは、力みではなく呼吸で圧を作れる状態です。
ZOAが整うと、ピラティスが「効く体」になる
ZOAが保てると、呼吸が単なる“空気の出し入れ”ではなく、体幹を整えるエンジンになります。
1) 吐くほど肋骨が落ち着き、次の吸気で横隔膜が下がる
「吐いて整える → 吸って広がる」が自然に起こると、呼吸のたびに姿勢が整います。
2) IAP(腹圧)が作れ、腰が守られる
腹圧は、腰を固める代わりに“内側から支える”働き。
この支えがあると、背骨を長く保ちやすくなります。
3) 首・肩の力みが減り、動きが滑らかになる
呼吸補助筋に頼らなくて済むほど、上半身が軽くなり、胸郭や肩甲帯の動きが出やすくなります。
ピラティス前におすすめ:ZOAを作りやすい「呼吸準備」2分
※めまい・痛み・強い息苦しさが出る場合は中止してください。
① 90秒:仰向けで“吐いて肋骨を落ち着かせる”
- 仰向けで膝を立てる
- 鼻から吸う:胸を上げずに、肋骨の横〜背中が広がる感覚
- 口から細く吐く:肋骨が少し内側へ戻る感覚(吐き切りすぎて力まない)
目安:6〜8呼吸
② 30秒:吐いて“スタック”を作ってから動きに入る
立位または座位で
- 吐く:肋骨が前に突き出ない位置へ
- その姿勢のまま吸う:肩を上げずに肋骨の横に広がるか確認
この“1呼吸”を入れるだけで、ピラティスの感覚が入りやすくなります。
横浜ピラティススタジオが「ピラティス×筋トレ」を推す理由
ピラティスは、呼吸・姿勢・体幹の使い方を整えるのが得意です。
一方で筋トレは、整えた動きを日常で再現できるようにする“出力”を上げるのが得意です。
つまり、
- ピラティスで「正しく使える体」を作る
- 筋トレで「使える強さ」を乗せる
- その結果、歩く・立つ・持つ・階段がラクになる
この流れが、最短で体を変えやすいと考えています。
こんな方は「ZOA×ピラティス」で変わりやすいです
- ピラティスをしても反り腰・肋骨の開きが戻る
- 呼吸を意識すると首肩が疲れる
- 腰を守ろうとして腹筋を固めてしまう
- 体幹が安定している“つもり”なのに、動くと崩れる
- 姿勢を正すほど苦しくなる
まとめ
ピラティスの効果を最大化するコツは、フォームだけではなく、呼吸で体幹の圧を作れること。
その中心にあるのが、横隔膜が働くための接地面である ZOAです。
「鍛える」前に「整える」。
整えた上で「使える強さ」にする。
この順番で、姿勢も動きも大きく変わります。

