お正月明けに多いご相談があります。
「体が重い」「首肩が張る」「腰がだるい」「寝ても疲れが抜けない」。
これを“食べ過ぎ”“運動不足”だけの問題だと思いがちですが、実はもう一つ大きな要因があります。
それが 呼吸の乱れ です。
お正月は生活が変わります。
会食やお酒、移動、冷え、寝る時間のズレ、こたつやソファで座る時間の増加。
これらが重なると、呼吸が浅くなりやすく、鼻呼吸よりも口呼吸に傾きやすくなります。
呼吸が乱れると、体は「整う方向」ではなく「守る方向」に傾き、結果として不調が長引きやすくなります。
ピラティスは、まさにこの“守りの体”を「整う体」に戻すための方法として非常に相性が良いメソッドです。
お正月に起こりやすい「呼吸と体の崩れ」
お正月に増える生活要因を整理すると、呼吸が乱れやすい理由が見えてきます。
- 食べ過ぎ・飲み過ぎ → お腹が張り、吐く呼吸が浅くなる
- 座りっぱなし → 背中が丸くなり、胸郭が動きにくくなる
- 寒さ → 体が固まり、呼吸が小さく速くなる
- 寝不足/寝過ぎ → 自律神経のリズムが乱れやすい
- 乾燥・鼻づまり → 口呼吸に傾きやすい
この状態が続くと、次のような悪循環が起きがちです。
口呼吸・浅い呼吸 → 首肩が頑張る
本来、呼吸は横隔膜が主役ですが、呼吸が浅くなると首・胸の筋肉が代わりに頑張りやすくなり、首肩の張りが抜けにくくなります。
姿勢が丸まる → 胸が広がらない → さらに浅い呼吸
背中が丸くなると胸郭が動きにくくなり、呼吸の量が減り、体はますます固まりやすくなります。
睡眠の質が落ちる → 回復感が下がる
口が開く/舌が落ちる/いびきが増えるなどの影響で、眠りの質が低下しやすく、結果として「休んだのに回復しない」状態になりやすくなります。
ピラティスが“お正月の崩れ”に強い理由
ピラティスは単に筋肉を鍛えるだけではなく、体を整えるために必要な要素を同時に扱います。
1) 胸郭(肋骨)の動きを取り戻す
呼吸が浅い方の多くは、肋骨が動きにくい状態になっています。
ピラティスは、胸郭の拡がりとしなやかさを取り戻すアプローチが得意です。
2) 体幹を「固める」ではなく「支えられる」状態へ
お正月の不調は、体幹が弱いというよりも、体が守りに入り“余計な力”が抜けないことが多いです。
ピラティスは、呼吸と連動して体幹を機能させ、必要な支えを作りながら、不要な緊張を減らしていきます。
3) 骨盤と背骨の位置が整う → 呼吸が深くなる
骨盤が後ろに倒れ、背中が丸まると呼吸が入りません。
ピラティスでは、骨盤と背骨を「呼吸が入りやすい位置」に戻しやすく、その結果、自然に鼻呼吸へ戻りやすくなります。
三が日にできる「ピラティス的・呼吸リセット」3分
ここからは、一般の方でも安全にできる内容だけをまとめます。
目的は頑張ることではなく、体を落ち着かせて整う方向へ戻すことです。
① 姿勢を整える(30秒)
- 椅子に浅めに座る
- 背骨を「上に伸ばす」感覚(胸を張らない)
- 肩は上げず、首の後ろを長く
ここで呼吸が入りやすい“土台”ができます。
② 鼻で「吐く」を長めに(1分)
- 鼻から吸う:2〜3秒
- 鼻から吐く:4〜6秒
- 呼吸音が出ないくらい静かに
吐く時間が少し伸びるだけで、体が落ち着きやすくなります。
③ 肋骨の横に手を当てて呼吸(1分)
- 両手を肋骨の横に当てる
- 吸うとき:肋骨が“横に広がる”のを感じる
- 吐くとき:肋骨が“静かに戻る”のを感じる
「お腹を膨らませる」よりも、まずは肋骨が動く感覚を取り戻す方が、姿勢と呼吸が整いやすい方が多いです。
お正月明けの“あるある”別:おすすめの整え方
食べ過ぎ・胃が重い
→ 強く動くより、まずは呼吸で肋骨の動きを出してから軽い伸びを入れる
首肩が固い
→ 肩を回す前に、吐く呼吸を長くして首肩の過緊張を落とす
腰がだるい
→ 背中が丸いままだと腰に負担が集まりやすいので、骨盤を立てて“背骨を長く”する練習が優先
まとめ:お正月の立て直しは「呼吸 × ピラティス」が最短
お正月は、体が崩れる条件が重なる時期です。
だからこそ、整える方法は「頑張って鍛える」より、呼吸と姿勢を戻すことが効果的なケースが多くなります。
- 口呼吸・浅い呼吸は、首肩の張り/姿勢の崩れ/睡眠の質低下につながりやすい
- 鼻呼吸は、体を落ち着かせて整う側に戻しやすい
- ピラティスは、胸郭・体幹・骨盤を同時に整えるので、お正月の乱れに強い
健康づくりのご参考になれば幸いです。


