こんにちは!横浜ピラティススタジオの宮原です。
前回は「肩に痛みがあってなおかつ姿勢が猫背や巻き肩の人に対して、肩甲骨を寄せるエクササイズの修正は誤り」であるということをお伝えさせていただきました。
その答えは肩の動きの安定性を司っている肩のインナーマッスルのそれぞれの役割にあります。

上記が通称である肩のインナーマッスルは専門用語では「ローテータカフ」と呼ばれていて、4つの筋肉で構成されています。
英語で書いてあるInfraspinatus muscleが日本語では「棘下筋(きょくかきん)」、Subscapularis muscleが日本語で「肩甲下筋(けんこうかきん)」という2つの筋肉が巻き肩などの姿勢の変化に関与している大切な筋肉であります。
それでは、まず棘下筋から見ていきましょう。この筋肉は上腕骨を外旋させるという作用を持っています。

上腕骨の外旋とは「腕の外の捻り」ということと同じ意味となります。
つまり、肩甲骨をグーッと寄せる動作の時に棘下筋が働きます。
しかし、前回もお伝えさせていただいた通り、肩が前に出ていたり、肩が捻れているのは後ろの筋肉が硬くなって後ろから前に突き出された症状でもあります。
この硬くなっている筋肉が先ほどから何度も登場している「棘下筋」であります。
ということは肩甲骨を寄せる、腕を外側にめいいっぱい寄せるというエクササイズは余計に棘下筋の硬さを作り出してしまい、悩みの種である「肩の前方突出」「巻き肩」の症状を更に助長してしまうということになります。
これが「肩甲骨を寄せるエクササイズは巻き肩改善にとっては誤りである」という明確な理由であります。
そのため、硬くなっていて前側に押し出している棘下筋を緩めることは必須事項となります。
これに加えて肩甲骨の前側に付着しているSubscapularis muscle「肩甲下筋(けんこうかきん)」に着目する必要があります。
この肩甲下筋の作用は上腕を内旋=腕の内捻りなのですが、上腕骨頭をしっかりと肩甲骨の中心に引き寄せて腕を多方向に動かす為には非常に大切な筋肉であります。

この他に肩の痛みの改善必要な要素として「肩甲上神経の酸素濃度の上昇するための運動療法」「烏口上腕靭帯(うこうじょうわんじんたい)を緩ませる」などを取り入れる事が大切となります。
肩の痛みにお悩みがある方はぜひ体験のお申し込みをお待ちしております。