こんにちは!横浜ピラティススタジオの宮原です。肩関節に問題を抱えている人は少なくありません。「腕をあげると肩に痛みが走る」「バンザイ動作をすると片側だけあげづらい」など様々なお悩みを持った方がスタジオにやってきます。運動療法で痛みを緩和あるいは改善させる場合(断裂などの損傷は除く)、セッション時だけでなく、スタジオで提供させていただいた運動プログラム以外にとても重要なのが「ご自宅で行うホームエクササイズの実施の有無」となります。これをきちんと行うかどうかで、次の週におけるプログラムの質や進み具合が大きく違って来ます。
肩関節を一度痛めるとなかなか回復が他の関節と比較して遅いのは「関節の構造が複数かつ複雑」な為でもあります。少し専門的なお話となりますが、肩関節は5つの関節で構成されています。その中でも代表的なものが「肩甲骨」と「上腕骨」が合わさった「肩甲上腕関節」というものがあります。この関節の特徴として、けん玉あるいはテニスボール+盃によく例えられます。
けん玉の場合は赤い球=上腕骨頭、木の受け皿=肩甲骨と類似しており、上腕骨頭の方が大きいため不安定性な構造なのが特徴的であります。その為、骨頭が中心にない状態で腕を動かすことが習慣になってしうまうと痛みや何かしらの変異に繋がる可能性が非常に高くなります。
ピラティスで肩の問題に対して行う場合、手のひら壁や床やマシンについている状態で運動を行う種目を選択することが多いです。なぜなら、肩にも問題を抱えている方の多くはこの肩甲上腕関節の不安定性を起こしている方が多く、上腕骨が宙ぶらりんの状態よりも手のひらをついて四つん這いの状態になった方が肩甲骨に対して上腕骨が中心で引き付けられる作用が生まれるからでもあります。
整形外科で昔から勧められている「アイロン運動」は段階にもよりますが、いきなり行っても効果がないと考えた方が堅実であります。
本日は以上となります。