こんにちは!横浜ピラティススタジオの宮原崇です。
ピラティスをファッション的ではなく、身体をより健康な状態にしていく運動療法として効果がありますので、私たちは引き続き本質の追求を続けていきたいと思います。その為、「なんとなくオシャレだから」という理由で体験のお申し込みはご遠慮ください。
さて、視覚情報はどのように処理されていくかを見ていきましょう。
視覚は人間の脳に与える影響は大きく、思考や行動あるいは健康状態にも影響しますので、ここを掘り下げていきたいと思います。
例えば遠方に何か物が置かれているとします。
視力があればこの物体を目で捉えることができます。
この時Where経路(空間の認識)という背側視覚経路が認知します。
その物体が野球のグローブでメーカーはミズノだったとします。
そうすると、What経路(色、形の認識)と呼ばれる腹側視覚経路がこのミズノのグローブを脳に情報を伝えていきます。
もう少し具体的に見ていきましょう。
網膜に物体が写ると、その情報は電気的な信号に変換されていき、視交叉を通り、後頭部にある後頭野の視覚野を経て、Whereの情報は頭頂葉の方向に登っていき、ここで空間の情報が処理されていきます。これが背側視覚経路あるいはWhere経路と呼ばれます。この経路は物体の位置を知ったり、物体に対して正確に手を伸ばして掴むなどの役割を担っています。
一方で、形や色を処理するのは腹側視覚経路(What経路)が網膜、視交叉、後頭葉の視覚野という順番で流れてきた情報を側頭葉の方に向かって情報処理が行われています。
この両者を比較した時に「周辺視野」あるいは「空間認知」を正確に把握する為には「背側視覚経路(Where経路)」に着目する必要があります。
一般的には、運動が苦手だと「運動神経がない」という一言で済まされてしまいますが、実はこの背側視覚経路(Where経路)の機能低下によって「空間認知」ができないことも大きな要因となります。
なぜなら、背側視覚経路(Where経路)は「空間内で自分はどの場所にいるのか」「自分と物体の位置関係の計算」などを把握する機能が備わっているからです。自分自身の眼がどの方向に向いているのかなどの認識が薄れると、上記のような空間認知の機能が発揮できなくなります。
また、背側視覚経路(Where経路)には周辺視野を正確に認知するという役割を担っていますので、「周辺視野の役割」についても見ていきましょう。
周辺視野の役割には「姿勢とバランスの維持」「ストレス緩和」「自律神経の調節」「周囲の環境に対する危険の察知」「環境の安全性の確保」「動きに対する反応」「筋緊張の緩和」「他者の表情から心理を読み取る」などがあります。
これだけでも「視覚」が正確に機能発揮することがいかに大切か、ということがなんとなくイメージがつくかと思います。
健康づくりの参考になれば幸いです。

