こんにちは!横浜ピラティススタジオの宮原です。

世の中の動きが活発になり、スタジオの入会者がかなり増えてきております。

皆さん、10年後や20年後を見据えてそろそろ運動を始めなきゃという思いで通ってくださっています。

日本においては「老老介護」が社会問題になっていますが、以前私も自宅訪問の仕事をしていた時に東京の目黒にあるご自宅で、85歳の妹さんが90歳のお姉さんを介護されているという現場を見て「都心でもこのような状況があるのだ」と毎回訪問する度に愕然とした記憶があります。

また最近では親の介護が理由でスタジオに通えなくなるというケースもありました。

こうして考えていくと、日本において介護予防や運動施設は多く取り組まれており、それでも介護が必要な人が増えるというのはとても矛盾していると個人的には感じられずにはいられません。

私自身独立するまでは元々大手フィットネスクラブで15年以上お世話になっておりました。

その中で60〜80歳代の方々と日々接していくわけですが、元気で居続けられる人とそうでない人の二極化に別れるということに気がつく事ができました。

10年以上時日が経過しても、全くと言っていいほど年齢を感じさせない人もいる一方で、どんどん歩行機能や姿勢が衰えていく人がいました。

その差を考えた時に、根本的な理由を発見しました。

それは元気で居続ける人ほど、積極的に色んな運動に挑戦して、周囲とも積極的に交流をして、心身ともに前向きに活性化をしているという特徴があります。

逆に運動をしていても機能低下を来しやすい人の特徴は、常にマシンやプールで決まった運動ばかりを行い「できることしかやらない」または、周囲との円滑な関係性を築こうとしないというのが特徴的です。

もちろん、必ずしも当てはまるとは言い切れませんが、脳の機能的な観点からでも「可塑性」というものがない限り、人の脳機能というのは成長しないので、座って行うマシンの筋力トレーニングが習慣になっている人にとっては極端な話、目をつぶってでも出来てしまうので筋力が増加としても、歩行に必要なバランス機能というは低下するという意と反するようは結果になりかねません。

大切なのはマシンの筋力トレーニングに加えて、全身を刺激するような運動が必要であり、総括的に身体を鍛える事で真の介護予防になると私は考えております。

その点ピラティスは「視覚」「前庭」「呼吸」「脳神経」など包括的にアプローチをする事が出来て、10年後20年後でも機能低下を防げるという確信があります。

その理由は感覚ではなく「科学的根拠を基にしている」からです。

日本全国のフィットネスクラブの多くが人件費を削るために、学生や主婦のアルバイト・パートスタッフを現場に立たせています。

1日、2日の研修を終えて直ぐに現場に立たせる仕組みは20年以上前から変わっていないのが現状です。

これなら、無人ジムでAIに任せた方がよほど良いと思ってしまいます。

本気で日本の高齢社会問題という大きな課題に取り組むためには従来の仕組みや環境では、難しいと感じる今日この頃であります。

今日も「日々是好日」でありますように。